前頚部に位置する甲状腺の手術は従来より首に横方向の傷が残ります。ここ2年の間に良性の甲状腺腫瘍に対して内視鏡を用いた手術が発明され、衣類に隠れる部分に傷が残る手技で行われるようになりました。しかし、この手技は長野県内では信州大学第2外科を中心に少数の関連病院のみで行われています。我々の施設も2,000年8月より採用しました。甲状腺疾患は女性が多く、手術となるとどうしても美容的な問題が出てきます。これを解決する方法として欧米で始まり、当院でも信州大学第2外科の協力を得てスタート出来ることになりました。(2000年8月)

腫瘍の位置(大きさは2㎝×1.5㎝)
切開創(点線部分に約3㎝程度) → この位置は鎖骨より4~5㎝下で、衣類に隠れるため見えない。
この他に3㎜の傷が2ヶ所首に出来るが、1週間経過すると全く判らなくなります。

手術室の様子
細径鉗子(3~5㎜)を用いてテレビモニターを見ながら手術をします。